長さ110㌢もある“メガ五平もち”を山の神様に備え、安全を祈願する「山の講」が3月9日、恵那市山岡町馬場山田の飯高地区で行われました。
毎年旧暦2月7日に行われている伝統の祭り。昔は神様が祭られている山の中で米を炊き、木の枝に付けて焼いていたそうですが、現在は飯高観音として知られる萬勝寺向かい側のかんのん茶屋裏庭で行っています。
串は直径3―4㌢のリョウブの木で作り、
一本に付けるご飯は米約2合分(約600㌘)。今年も地区の9世帯が集まり、2升あまりの米を炊いて10本の五平もちを作りました。
大きさが大きさだけに、ご飯を握りつけるのも串を地面に挿し、両手で豪快に=写真下。住民手作りの専用グリルを使い、落花生と醤油、砂糖で作った秘伝のたれを付け、手返ししながら、炭火でじっくり焼いていきます。
20―30分かけてこんがりと焼き上げると、そのうち1本を山の神様に備えて読経。お下がりが配られて祭りが終わると、1本ずつ各家庭に持ち帰り、一年間の安全と無病息災を願いながら家族で賞味しました。
今年、地区の代表を務める丸山貴司さんは、「長年受け継がれてきた地域の伝統を大切に、次世代に伝えていきたい」と話していました。