ゴルフ人口の3割程度しかいない「100切り」を半世紀以上維持してきた“満100歳のエイジシューター(年齢以下のスコアを出した人)”がいます。中津川市太田町のタカラ電機工業所会長、櫻井實さん(100)。100回目の誕生日を迎えた昨年11月22日、市内のゴルフ場で開かれた記念コンペを優勝で飾り、仲間の祝福を受けました。
櫻井さんは大正12(1923)年、中津川市落合生まれ。旧落合高等尋常小学校を卒業後、旧国鉄(現JR東海)に就職。太平洋戦争では南方の最前線で戦い、ほとんどの戦友が亡くなる中、奇跡的に生還。在職中は電気技術者として活躍し、退職後、家電量販店を創業しました。
現在は長男に社長職を譲り、悠々自適。40代で始めたゴルフが楽しみで、週3―4回練習場に通い、年間15回程度コースでプレイ。「曲がらないドライバーと絶妙な寄せ」(メンバー)を武器に、90歳で80台のスコアを出し憧憬の的となってきました。
ともに90歳以上と長命だった両親のDNAを受け継ぎ、「病気らしい病気はしたことがない」櫻井さん。「酒・たばこはやらず、毎日、1時間以上歩く」など自己管理も徹底し、50歳以上若い仲間に交じっても、一歩も引けを取りません。
当日は旧国鉄時代のOBでつくる「りにあ会」が満100歳の誕生日に合わせ、令和5年度2回目のコンペを開催。連続優勝を果たした櫻井さんは、「ゴルフが楽しめるのも平和と健康があればこそ。1日も長く続けられるよう願っています」と話していました=写真。