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蛭川村立の新宗教として誕生した「神国教」のシンボル・第一会堂が全面建て替えで閉堂式【中津川市蛭川】

投稿日:2022年1月14日 更新日:

徹底した廃仏毀釈を嘆いた旧恵那郡蛭川村(現中津川市蛭川)の指導者と報徳学研究者の官吏が出会い、全国でも稀な“村ぐるみ”の新宗教として誕生した「神国教」。そのシンボルとして100年間、信徒の心の拠り所となってきた第一会堂(建築面積330平方㍍)が、全面建て替え工事のため閉堂されました。

明治初年、廃仏毀釈で村内の寺がすべて廃寺。村民の多くが信仰の対象をなくし、精神的支えを失っていました。

そうした中、長年、村長、県会議員等を務め、東雲橋架橋をはじめ、地元のために私費を投じて尽力していた纐纈秋三郎は、二宮尊徳の報徳学に感銘を受け、自宅に安弘見報徳社を設立。

教えを広めていた明治42年、蛭川村が模範村表彰を受けるにあたり、内務省の役人で報徳学研究者だった井口(いのくち)丑(うし)二(じ)が蛭川を視察。その際行われた講演に多くの村民が感服し、大正4(1915)年、井口を教祖に「神国教」を立教。当時の村民のほとんど(現在は約半数の500世帯と、地区外の150世帯)が信徒になったのです。

会堂建設は大正8年に着工。建設費の6000円中2000円と建築用材の多くは秋三郎が提供。村民の浄財と合わせ、2年がかりで、100余人が収容できる会堂を完成。井口教祖の直筆が刻まれたご神体を表す巨大な門柱は、1㌔ほど離れた場所で切り出された御影石製で、人力で運びました。

閉堂式は、新型コロナウイルス感染防止のため、役員ら50人で執行。100年前奉納され、当時の指導者の名前が裏書された巨大な棟札を祭壇に掲げ、1世紀にわたる会堂の歴史に感謝をささげました=写真。

現在、会堂は解体され、令和5年3月26日の立教祭で新会堂が披露される予定。第十五代信務委員長の纐纈保男さん(73)は、「1世紀以上先人たちが守り続けてきた蛭川の『神国教』を、後生に伝えていきたい」と話しています。

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