
14日、中津川市蛭川で開催される「杵振り花馬まつり」で、花馬復活50周年を記念して、花馬の背中を飾る芯花のミニチュアを販売します。
杵振り踊りの後、金の幣束を背負った神馬と、しない花を背負った花馬が安弘見神社の石段を駆け上がる儀式は、祭りに欠かせないクライマックス。
起源は数100年前と言われますが、60年ほど前、耕運機の普及などで村内(当時恵那郡蛭川村)に馬がいなくなり、やむなく中止。約10年間、杵振り踊りだけの奉納が続いていました。
しかし昭和49(1974)年、村民有志が復活させ、その時、馬方を務めたのが花馬保存会の永冶兼明会長(75)。永冶会長の地元が、今年、10年ぶりに花馬の当番を務める和田・今洞区だったことから、保存会と両区が協力し、花馬復活50周年の記念品を作ろうと計画。花馬が背負ったしない花の中心を飾る芯花の縮小版を製作し、販売することにしました。
花馬唄に「だれが作ったか、ヤレ 馬の背の花や、トンボにチョウチョ」と歌われるように、芯花にはボタンなどの花に加え、トンボとチョウの飾りを付けるのが伝統。
花は障子紙を貼り合わせ、トンボ等はA3サイズのアクリル板に下絵を描き、カラーテープを貼って彩色した後、カッターで切り抜いたもので、全て手作り。干支の龍や蛭川名物のヒトツバタゴなども加え、若い花馬保存会員には作り方を伝授。区民有志と協力して約100個を完成させ、まつり当日、神社境内で、1つ1500円で販売します。永冶会長らは「豊作・繁栄のシンボルとして飾っていただき、花馬という伝統文化を末永く継承してほしい」と話しています。