
長年、地域の冠婚葬祭を支えてきた東美濃農協恵南地域女性部貸衣裳互助会が、半世紀近い歴史に幕。
15日(土)―17日(月)午前10時―午後3時、恵那市山岡町上手向のJA葬斎ひがしみの恵南ホール2階で「45年間の感謝をこめて さよならセール」を開催。全ての衣裳をレンタル料の半額で販売します。
恵南地域では昭和40年代まで、各町村の婦人会が貸衣裳業務を担い、衣裳は役員が自宅で管理。昭和55(1980)年、恵南農協本店の完成を機に恵南地域女性部貸衣裳互助会を立ち上げ、本店の一画でレンタルを始めました。
当時は2階が結婚式・披露宴の会場として利用され、年間100組以上が挙式。貸衣裳も大繁盛で毎年、最新の衣裳を導入。打掛、ウエディングドレス、紋付き袴から七五三衣裳まで、約1000点を取り揃えていました。
しかし、ホテルや結婚式場などが開業し、会場が分散。少子化や独身者の増加にコロナ禍が拍車をかけ、利用者が減少。3年前、店舗の一画に手作り作品の店「野楽野楽(のらのら)」を開設し、着物のリサイクル製品などを販売してきましたが、ついに解散することになったものです。
「義母が、自宅の蔵に貸衣裳を預かり苦労していた姿や、最盛期、最先端の衣裳で輝いていた新郎新婦の姿を思い出します」とメンバーの皆さん。「先輩たちの苦労や地域の方々の思い出が詰まった衣裳なので、大切に愛用していただければ」と話しています。TEL.0573(56)2242(月・水・金の10時―15時)。