恵那南高校(恵那市明智町)の生徒らが、町内の公共施設のトイレを調査し、点字シールを貼るボランティア活動を実施。その結果を反映した『おでかけが楽しくなるバリアフリー・トイレ・ガイド』第3版が28日、同市のピアサポート団体「障がい者自立クラブえな ぴあっぽ」(山田幸恵代表)から出版されます。
半数以上のメンバーに何らかの障がいがある同団体は、障がいのある人も無い人も孤立することなく社会参加の機会を持ち、共に生活できる包摂的社会の実現を目指して活動。障がい者や難病、ひきこもりの人等誰でも参加できるパソコン教室の開催や、パソコン・障がい等に関する相談業務、点字シールの作製・貼付などを実施。2020年には、障がい者が社会参加する際の最低条件であるバリアフリー・トイレの設置場所や設備を紹介する『おでかけが楽しくなるバリアフリー・トイレ・ガイド』の初版、翌年には第二版を出版しました。
観光資源研究の授業を選択している恵那南高校3年生は昨夏、山田代表による「出前講座 おでかけが楽しくなるバリアフリー(トイレ編)」を受講。
同団体のメンバーが市内各地のトイレを調査し、ガイドを編集する中で気づいた課題を聞き、「トイレから見た恵那市の観光」について学びました。
さらに11月、希望した7人の生徒が、トイレを調査し、点字シールを貼るボランティア活動に参加。明智福祉センターでは、施設の障がい者用駐車場からトイレまでの動線、屋根の設置状況、点字ブロックの有無など、トイレ内では、鍵の高さや入口の幅、介護者が入れるスペースや点字・手すり・ストーマ洗浄等の有無を調査しました。
明智コミュニティセンターでは、同会のメンバーが作成したトイレ内を説明する点字シールの貼り方や、オストメイトについて学習。明智振興事務所の駐車場では、障がい者用駐車場について学び、後日、明智振興事務所のトイレにも点字シールを貼りました。今月末には1・2版を統合し、生徒らが調査した内容を加えた3版が出版される予定。「バリアフリー・トイレを増やし、障がいの有無にかかわらず、誰でも安心して出かけられる地域になるよう働きかけていきたい」と山田代表。「一緒に活動して下さるボランティアさん、パソコン等学びたい方を募集していますので、ぜひ、お問合せください」と話しています。
『バリアフリー・トイレ・ガイド』第3版、同会に関する問い合わせは☎080(4960)3083へ。