地元ゆかりの歌僧・西行の歌にも詠まれた恵那市三郷町野井地区の分水嶺付近に2基の看板が設置され、3月15日、除幕式が行われました。
庄内川の源流にあたる同地区には、木曾川水系と庄内川水系の分水嶺があり、この場所は古くから地元の人に「分かれ田」と言い継がれてきました。
西行は、この近くの高台に松林庵を構え、そこから分水嶺を見て「一つ田の水もわかるる西東、月日の夢をうつす明け方」と詠んだとされ、この歌は「わかれ歌」と呼ばれています。
看板は、「『分水嶺』『わかれ歌』の存在を多くの人に知ってもらおう」と、三郷町まちづくり委員会が、「版画のあるまち」企画懇談会と協力し、同市まちづくり市民活動補助金を受けて設置。
両看板とも、「版画のあるまち」企画懇談会事務局を務める地元の版画家市川彰さんが制作。中央アルプスを望む県道66号に面した景勝地に、並んで立てられました。
当日は西尾昭彦三郷町まちづくり委員会会長のあいさつに続いて来賓らが序幕。坪井弥栄子地域自治区会長が「看板ができたことで『分水嶺』『わかれ歌』の存在が広く知られ、地元の名勝になれば」と祝辞を述べ、永谷繁明「版画のあるまち」企画懇談会座長の閉会の辞で結びました。