
恵那市東野の税理士・水野泰正さん(80)が、きょう3日(土)―24日(土)、恵那市大井町の喫茶「ほどほど」で、傘寿記念の「年賀状版画展」を開きます。
水野さんは、版画教育が盛んな高山市の出身。小学生の頃から版画に親しみ、以来、税理士を開業する60歳まで、1年も欠かすことなく手彫りで年賀状を制作してきました。
ところが税理士業務が多忙で制作する時間がなくなり、作品展も20年前、市内で開いた一度きり。しかし髪の一本一本、繊細な着物や半襟の模様まで緻密に彫り上げ、多色摺りで仕上げた作品はまさに「現代の浮世絵」。「埋もれさせてしまうのは惜しい」という周囲の勧めで、2度目の個展が実現しました。
店内には、正月らしい華やかな役者絵や浮世絵約30点がずらり。「午前2、3時まで彫る日が1週間ほど続き、丸3日間かけて摺っていた当時を思い出します」と水野さん。「デジタルにはない、手仕事ならではの“温もり”を感じていただければ」と話しています。火・水・木・土曜、9―17時営業。℡0573(25)2442。
