
小学校時代から“恵那のエンターテイナー”として知られた前田幸一さん(26)=恵那市大井町出身=が、吉本興業所属の芸人「まえだかっこかり」に。幼少期からの活躍を知る人々の招きで、地元の敬老会に出演しました=写真。
前田さんは小学校低学年から、高齢者福祉施設などでマジックや「南京玉すだれ」などを披露。各種行事に引っ張りだこで、スーツケースに手品やお笑いのネタを詰め込んで奔走し、家族の都合がつかない時は、公用車が送迎するほど。出演料は受け取りませんでしたが、この経験を通じて「皆を笑顔にする喜び」を実感。とは言えプロの芸人は遠い存在で、大学では外国語を専攻。在学中、中国に留学して現地の大学で学びながら日本語教師を務め、卒業後は一般企業に就職しました。
転機が訪れたのは1年後。大学の先輩に誘われて社会人対象のお笑いライブに出演し、自分が目指していたのはプレーヤ―であることを確信。以来1年間、平日は会社員として働き、週末はお笑いライブに出演。反対する家族を説得し、東京のNSC吉本総合芸術学院に入学しました。
650人の同期の中でも、プロになれるのは極わずか。しかし前田さんは、大事なライブ直前に相方が失踪するピンチにひんしても、急きょ、ピン芸人で出場して優勝するセンスと勝負強さでクリア。芸名はその時使った仮名で、現在はライブに出演しながら、吉本興業直営劇場に所属する芸人を目指しています。
恵那市三郷町野井の渡邉忠和区長(75)は子ども時代から前田さんの活躍を見守ってきた一人。地元の皆で背中を押そうと吉本興業を通じて区の敬老会に出演を依頼しました。
会場の三郷コミュニティセンターは、恵那出身の若手芸人が披露する地元ネタ満載のトークで笑いにあふれ大盛況。前田さんは「温かい応援に勇気百倍。『自分が心から笑えるネタ』を多くのお客様に届けていきたい」と話していました。