中津川市東小学校6年の杉山蒼樹さん(12)、4年の瑛樹さん(9)=花戸町=兄弟が、東京都で開かれた「津軽三味線日本一全国大会」(NPO法人青森民謡協会主催)小学生の部で優勝・準優勝に輝きました。
蒼樹さんは中津川ジュニアフットボールクラブのキャプテン。瑛樹さんは中津川ジュニアレスリングクラブに所属するスポーツマンで、文武両立に励んでいます。
蒼樹さん(写真右)が、
日本民謡もてぎ三絃道家元の茂木脩綱さん=豊田市=に入門したのは6歳の時。テレビで津軽三味線の演奏を見て憧れ、家族に頼んで月2回、市内で開かれている茂木さんの教室に通うようになりました。
当時は三味線の上まで手が届かない園児でしたが、茂木さんは大人同様、厳しく指導。涙を流すこともしばしばでしたが、蒼樹さんは負けず嫌いな性格で克服。師匠が差し出す高いハードルを、次々にクリアしてきました。
付き添いの母親と一緒にその姿を見ていた瑛樹さんは小1の時、「かっこいい」と自ら入門。兄弟、切磋琢磨しながら腕に磨きをかけてきました。
運動も好きな2人は、サッカー・レスリングなどにも本気で取り組み、スケジュールはいっぱい。それでも毎日、学校から帰ると、必ず30分は三味線を稽古。地道な努力を重ねてきました。
大会では、2人とも師匠と共に作り上げたオリジナルの「津軽じょんから節」を熱演。小学生とは思えない見事なバチさばきで、激しさと繊細さを兼ね備えた津軽三味線を披露し、絶賛を浴びました。
神坂小学校の全校児童を10年間にわたって指導し、多くの弟子を育ててきた茂木さんも「スポーツが三味線にもいい影響を与えている。どちらも頑張ってほしい」と成長を楽しみにしています。