令和2年に閉園した旧中津川市立坂本幼稚園(千旦林)で11月4日、「園舎さよなら会」が開かれ、卒園生や保護者、教職員、地域住民ら500人余りが、思い出の詰まった園舎との別れを惜しみました。
同園は1964(昭和39)年、坂本小学校の一教室を借り、市立西幼稚園分室として開園。新園舎が建設された75年、坂本幼稚園として独立。PTAと地域有志が廃品回収等で資金を集め園の活動を応援。98年には、中津川工業高校生が園庭にログハウスを建設するなど、地域を挙げて支えてきました。
しかし坂本保育園と一体化して認定こども園となり、新設移転するのに伴い閉園。コロナ禍で、お別れイベントも中止されました。
「さよなら会」は、11月中に取り壊されることを知った関係者が実行委員会をつくり主催。当日はセレモニーに続いて卒園生が所属する中津川工業高校吹奏楽部のミニコンサート=写真=が行われ、思い出DVDを上映。園舎への想いを込めた落書きや、もち・菓子投げが行われました。
第1回生の男性(65)は、「2人の子どももお世話になり、感慨深い」。元園長の古井公子実行委員長は、「多くの方々の思いに支えられ、3171人が巣立った園舎。なくなってしまうのは残念ですが、皆の心の中に残り続けると思います」と話していました。