
地学研究者で僧侶の朝倉顯爾(けんじ)さん(38)=中津川市本町=による企画展「俳句の刻まれた川原の石―『六歌仙塚』の石碑と中津川―」が、20日(金・祝)から、中津川市鉱物博物館(苗木)で始まります。5月31日まで。第44回「私の展示室」展で、入館料330円(中学生以下無料)。
西生寺長男で、京都大学理学部卒の朝倉さんは、地質学、岩石学、文化的視点から地質を読み解く「文化地質学」の研究者。今回の展示は、昨年学会で発表して注目を集めた内容を、地元で広く紹介したいと企画しました。
朝倉さんは江戸時代、俳諧文化が栄えた中津川市の旭ヶ丘にある伏見稲荷神社の傍らに、「六歌仙塚」と呼ばれる江戸後期の句碑が残っていることに着目。作者は地元を代表する俳人で、「月石」「萩石」などと名付けた石に、石の姿の面白さを詠んだ句が刻まれています。
そのうち「月石」=写真手前=は、黒い石に貫入した石英脈がリング状をなし、上から見ると月そっくり。碑に刻まれた「石いろいろ数さへふめるけさの月」の作者は、西生寺第八代住職・朝倉秀伝と伝えられています。
句碑の石の由来を探ると、度重なる洪水で流されてきた巨石が点在する中津川の特徴が浮き彫りになり、「水害リスクの大きさを物語っています」と朝倉さん。「六歌仙塚は江戸期の俳諧文化を伝えるだけでなく、防災の視点からも重要な石造物。今回の展示が、そうした環境に目を向けていただくきっかけになれば」と話しています。
■ギャラリートークや句碑づくりワークショップも
会期中の3月29日(日)と5月3日(日・祝)10―12時、13時―15時は、随時、朝倉さんがギャラリートーク。5月10日(日)には、参加者が川原で石を選び、自作の句を記して句碑づくりに挑戦するワークショップ「川原の石で一句」(参加無料)が行われます。
問い合わせは📞0573(67)2110同館へ。月曜休館。
