
中津川市阿木地区で7月5日、地元の魅力を発信する外国人向け体験ツアーが行われ、企画した名古屋大学の学生・参加した留学生と地域住民らが交流。14日に開催される「阿木夏祭り花火大会」で、学生らの感謝を込めた花火が打ち上げられます。
高野雅夫教授が担当する授業の一環で、5月に高野教授と日本人学生7人が阿木を訪問。地元在住で観光業に詳しい勝野慶子さん(48)の案内で、地元の魅力と課題を調査しました。
学生たちはその内容をもとに、インバウンド向けの2つの体験型ツアーを企画。留学生に参加を呼びかけ、当日は11人が2手に分かれて体験しました。
「修験道と郷土文化」をテーマにしたツアーでは、阿木特産営農組合(鈴木政志組合長)の協力でそば打ちを体験。安岐太鼓保存会(秋山真一代表)による演奏と和太鼓体験の後、修験道の歴史が息づく山道を散策し、山伏のほら貝を聞きました。
「自然・こころ・伝統」をテーマにしたツアーでは山菜摘み、萬嶽寺での坐禅を体験し、山菜の天ぷらや五平餅などで昼食。「安岐太鼓」の体験に続き、地元のサークル「花てまり」(安藤清美講師)の指導で、伝統の吊るし飾り作りに挑戦しました=写真。作品はキーホルダーにして持ち帰ったほか、来春の「阿木の里のひな祭り」に展示。
参加した学生たちは「阿木の皆さんはとても温かく、素敵な思い出ができた」と大満足。「阿木ツアー大成功 感謝を込めて」のメッセージを伝えようとお金を出し合い、花火大会で4号玉と5号玉を上げるものです。
パイプ役を務めた勝野さんは、「地域の方々の親身のおもてなしが、学生さんたちの心に届いてうれしい。今回の取り組みが地域活性化につながれば」と話していました。