
「生きがい就労、まだまだやれる!」を合言葉に、高齢者の知恵と経験を生かしたソーシャルビジネスに挑戦する中津川市の多世代女性ユニット「so‐ya(そーや!)中津川」が、第一弾の「五平餅クッキー」を発売。Makuakeでクラウドファンディングを募ります。
「現役世代のようにはいかなくても、得意なことで人の役に立ちたい」「社会と関りを持ち続けることで、心身の健康を保ちたい」。
訪問介護に携わる中でこうした思いを強くした代表の田口節子さん(72)=千旦林=と、かつて配食サービス等高齢者福祉に尽力していた大山文枝さん(76)が思いを同じくし、賛同した40・50代の女性計7人で会を立ち上げたのは一昨年。
東濃東部の方言「そーや(そうだね、いいね)」から命名。ソーシャルビジネスを展開する企業の代表にアドバイスを受け、最初に取り組んだのが、食品販売事業で高齢者の働く場をつくること。
栗きんとんに匹敵する新名物を売り出して地元を盛り上げると同時に、「高齢者がつながり、力を発揮する場を」と、会員宅の一部を改築。菓子製造業許可を取得し、「米粉を使ったご当地クッキー」の開発に乗り出しました。
折しも、自宅で菓子工房を営む元介護士の加藤千恵さん(43)=苗木=が仲間に加わり、一気に加速。地域を代表する郷土料理「五平餅」の味と風味を焼き菓子に封じ込め、全国の人に届けようという挑戦が始まりました。
素朴な「おばあちゃんの味」に近づけるため小麦粉やバター・乳製品は使わず、米粉・醤油・きび砂糖などを使用。タレは各家庭の味を持ち寄り「クッキーに最適な味を」と試行錯誤。初めてなのにどこか懐かしい「ふるさとの味」を完成させました。
一度素焼きしたクッキー一枚一枚に丁寧にタレを塗り、二度焼きして仕上げる工程=同下=も五平餅と同じ。軽食にもなるボリューム感と栄養価が自慢です。