“企業が⽀える持続可能な⼦ども食堂”「スポンサー食堂 Kenちゃん」が恵那市に誕生。運営する企画会社「HONZIN」の野⽥賢太朗代表(46)=大井町、写真中央=は「子ども食堂の課題を解決してSDGsを推進する画期的なシステムを全国に広めたい」として協力を呼び掛けています。8月は9日(えな・ふれあいの家提供)と18日(中部クリニックグループ提供)の午後3時―7時、シェアキッチン「shares(シェアーズ)」(大井町)で開催。
子ども食堂とは、子どもが一人でも行け、「心身の栄養補給」ができる無料または低額の食堂。全国に7000件以上(2022年現在)確認されていますが、会場確保やスタッフ・運営費不足、食中毒のリスクなど課題も山積。持続可能なシステムの構築が模索されています。
野⽥代表は小学校のPTA会長を務めていた8年ほど前、家庭で十分な食事を取ることができない児童がいる現状を把握。子ども食堂の必要性を感じながらも一歩踏み出せずにいましたが、企業の福利厚⽣でカレーを配達する事業を始めるにあたり、アイデアがひらめきました。
100食単位で注文してもらい、余剰分を子ども食堂に提供してもらう仕組み。従業員が50人の企業なら、50食を⼦どもたちに無料で提供できることになり、毎回、違った企業に協力してもらえば、無理なく継続できると考えたのです。
会場は、恵那駅から徒歩3分のシェアキッチンを借り、対象は⾼校⽣(18 歳)以下。初日の7月6日はHONZINがスポンサーになり、旧市内の小中学校と高校に案内。SNSで告知したところ、焼き肉店が牛肉、食材卸会社はカレールーと容器、農園がトマトを提供。市民から米やジャガイモも寄付され、ランチョンマットにそれらのスポンサーを掲載しました。
カレーハウスCoCo壱番屋の松下功店長(44)=長島町=は「本社の許可が出たので、今度はカレーを提供したい」と当日、キャンデーを持参=写真左。次々に子どもたちが訪れ、大好評のうちに100食を“完売”しました。
野田代表は「だれでも、できることで協力できるのもこのシステムの利点。“恵那発全国”になるよう、ぜひ成功させたい」と話しています。℡090(5870)6959野田代表へ。