戦火の地で35年間にわたって病や貧困に苦しむ人に寄り添い、65万人の命を救ったとされる日本人医師中村哲さん(当時73)。その活動を記録したドキュメンタリー映画「荒野に希望の灯をともす」の上映会が23日午後2時から、中津川市かやの木町の中津川文化会館で開催。終了後、谷津賢二監督が講話します。
医療支援を行っていたアフガニスタンが干ばつに見舞われ、食料不足に苦しむ人々を目の当たりにした中村医師は、「100の診療所より1本の用水路」と、独学で土木技術を習得。約1万6500㌶を灌漑し、荒れた農地に緑をよみがえらせました。
谷津監督はこうした活動を、中村医師が武装勢力の銃弾に倒れるまで21年間にわたって記録。その映像を紡いだこの映画は数々の賞を受賞し、谷津監督がNHKの番組で語った中村医師の素顔は、全国で大反響を呼びました。
上映会を主催する同実行委員会事務局の青木真知子さん=えびす町=はSNSを通じて谷津監督と接点を持ち、昨年、上映会用DVDを購入してグループ上映。反響の大きさに、「一人でも多くの人、とりわけ小学校高学年から高校生までの子どもたちに見て欲しい」と実行委員会を立ち上げ、800人収容の中津川文化会館で、県内初となる谷津監督の講話つき上映会が実現。「映画を通じ、中村さんの言葉や生き方を多くの方に知ってほしい」と呼び掛けています。
チケットは前売り大人1500円(当日2000円)、小人500円(高校生まで、当日800円)。中津川文化会館ほかで取り扱い。
問・℡090(7698)9889。