
NPO法人・総合型地域スポーツクラブ「FC ZEAL(熱意)ENA」設立を前に9日、恵那市武並町の中部大学グラウンドでスタートアップイベントが開催されます。代表を務めるのは橋本朋和さん(28)=大井町。昨年末に急逝した父・卓也さん(当時58)の遺志を継ぎ、「スポーツを通じて地域で青少年を育成しよう」と、兄で中学校教諭の皐介さん(29)=中津川市=や地元企業等の協力を得て挑戦します。
卓也さんは2004年、恵那市を拠点に少年サッカーチーム「FC ZEAL」を立ち上げ子どもたちの育成に尽力。皐介さん(JFA指導者C級)・朋和さん(本年度B級見込)もZEALの卒業生で、3年前、元東海大サッカー部主将の朋和さんに代表を交替。その後も監督を務めていましたが大動脈解離で突然他界。後を託された兄弟は、少子化で廃部が相次ぐ中、部活動への加入を任意とする中学校の増加で、さらに子どもたちのスポーツをする機会が減ることを懸念。公立中学校の部活動の運営を民間団体等に委ねる「地域移行」を受け、ロールモデルとなるクラブをつくろうと、朋和さんが退職して創設。賛同した地元企業や元Jリーガーらが、資金や指導面で支援します。
正式な発足は6月の予定で、9日はプロ選手が地域の子どもたちにサッカーを指導。朋和さんは「サッカーを皮切りにさまざまなスポーツを展開し、父がまいた種を結実させたい」と話しています。