-子どもたちに夢の大切さを伝えたい―
県内で唯一、B1リーグを体験した中津川市神坂出身の元プロバスケットボール選手・楯昌宗さん(33)が、スポーツマネジメント会社「GROW UP BASKETBALL CREATE」を設立。子ども対象の無料スクール事業の実現に向け、スポンサー集めに奔走しています。
神坂小学校2年の時、父親の仕事の関係で関市に転居。4年で本格的にバスケットボールを始めましたが、中学時代は控え選手。「このまま終わりたくない」と、一般入試で強豪の美濃加茂高校に入り、「口惜しさ」をバネに努力。2年でレギュラーの座を獲得し、3年で全国大会に出場。卒業後、東海1部リーグの愛知学泉大学に進学後もプロを目指してバスケットボールを続けましたが目立った成績は残せず、一般企業に就職しました。
2年間、営業職として勤める中でも諦めきれなかったのが「プロへの夢」。働きながら自主トレとクラブチームでの練習を続けてプロテストを受け、2013年、Bリーグ前身のbjリーグ「信州ブレイブウオリアーズ」に入団。攻撃的な守備と3点シュートを武器とするガードとして、Bリーグ一部の仙台や二部の福岡などで8季プレーしてきました。
今年9月30日に引退を発表後は、「決して、エリートではない自分が岐阜で唯一、B1リーグでプレーした経験を生かし、子どもたちに夢を持つことの大切さ、夢に向かって努力することの素晴らしさを伝えたい」と会社を設立。
講演、教室活動の一方、地元企業とタイアップし、小学生―高校生対象の無料スクールを開催する目標に向かって活動しています。
楯さんは「スポーツはもちろん、学問・ビジネス等々、あらゆる分野の第一歩は夢や目標を持つこと。どんな境遇の子どもにも平等にチャンスを与えてあげられるような仕組みをつくっていきたい」と意気込みを語っています。