動物をテーマに描く洋画家・成田淑恵さん=恵那市大井町=が、国内最大級の美術公募展「第95回 国展」の絵画部で国画賞を受賞しました。
成田さんは動物を複数の画材を使ったミックストメディアで表現して独自の画風を確立。「上野の森美術館大賞展」優秀賞、「TYK絵画大賞展」大賞などを受賞し、2017年、東京銀座の日動画廊が主催する「昭和会展」で優秀賞を受賞後は、毎年、同画廊の展示会に出展し、銀座で個展を開催しています。
国展には、一昨年初出品して入選。昨年は緊急事態宣言下で中止となったことから、今回は2年がかりで完成させた130号の油彩画『Voice…Elephant』を出品。絵画部の本選出品者345人のうち2人に授与される国画賞に輝いたものです。
作品は、アフリカゾウ激減の原因となっている象牙目当ての密猟をテーマにしたもので、モノクロで描かれたゾウと赤色の背景で、怒りや悲しみを表現。
「思ってもいなかったことで、自分でも驚いています。賞に恥じないよう、歩みを止めずに描き続けていきたい」と成田さん。東京の国立新美術館で開催される予定だった本展が緊急事態宣言下で中止となり、25日―30日、愛知県美術館ギャラリーで開催の名古屋展で初めて紹介される予定です。