中津川市落合地区に伝わる昔話を集めた『落合の民話』(A4判、111㌻、カラー刷)が、落合まちづくり推進協議会(飯森修会長)から発刊されました。
昨年1月、同協議会「落合の素晴らしさを後世に伝える委員会」の水野克司さんと太田泰弘さんが、落合公民館に保管されていた冊子『落合の伝説』を発見。昭和40(1965)年に同公民館が発行したもので、地元に伝わる民話や伝説が数多く収められ、興味深いものでした。
しかし、当時一般的だったガリ版印刷のため読みづらく、不鮮明な箇所も見られたため、改訂して出版することにしたものです。
編集にあたっては、昭和54年―58年に同公民館が発刊した『落合の伝説』などを参考に再調査し、新たに10話ほど追加。落合宿の大火や、高福寺の寺子屋から落合小学校に至る歴史、筆塚の話など53話を収録。「狐膏薬」の話は3つのバージョンを紹介し、膏薬の作り方や、地元の旧家に残っている狐膏薬の材料の写真まで掲載。地名考も加えました。
同協議会では市の助成金などを受けて100部発行し、まずは地元の子どもたちに読んでもらい郷土愛を育んでもらおうと、地元をはじめ市内の小中学校や幼・保育園、市立図書館などに寄贈。近く増刷し、販売する計画です。水野さんと太田さんは「民話は庶民の目で落合の歴史を物語る地域の宝。ふるさと学習や観光など、さまざまな面で役立てていただきたい」と話しています=写真。