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中津川市手賀野の金属加工会社・東原工業所(纐纈穣治社長)は、本社2階の会議室を、ミニ四駆の“生みの親”タミヤ公認ステーションとして大会会場に提供。全国から愛好家が集い、同社が加工を施した“中津川仕様”のミニ四駆パーツが、ふるさと納税返礼品として人気を博すなど、地域の新たな魅力を発信しています。
纐纈社長(54)がミニ四駆に出会ったのは3年前。小学生だった長男が購入したのを機に、親子で市内の専門店「ふたつぼし」に通い始め、「遊びを通じて、ものづくりや生きる力が身につく」ミニ四駆に傾倒。長男が中学生になり部活動に打ち込むようになった後も、魅力を追い続けています。
「ふたつぼし」はタミヤ公認ステーションとして大会を開いていますが、手狭。2023年、優勝者がタミヤ主催の全国大会に出場することになり、本番と同じ3レーン・1周約200㍍のコースで練習する場所がなくて困っていました。そこで纐纈社長が自社の会議室(300平方㍍)を提供。以来、会社の休日を利用して毎月1―2回、大会やワークショップを開くようになったのです。
参加者は岐阜・高山方面をはじめ、長野、三重、愛知、山梨、東京など広範囲に及び、毎回20―40人が来場。さらに同社が加工したアルミ製パーツも、ふるさと納税返礼品に採用され、ファンに大好評。
11月8・9両日行われた「東海チャンピオンクラシック」予選会には、園児から翌週全国大会に出場する上級者まで、延べ50組が参加。毎回、岡谷市から夫婦で訪れている50代女性は「広く冷暖房が完備した環境は最高。子どもと一緒に楽しめる温かい雰囲気も魅力」と話し、5歳の息子と参加した高森町の40代の父親も「大規模な大会を定期的に開催するステーションは少ない」と笑顔。「ふたつぼし」の原田裕太代表は、「これほど好条件の拠点はまれ。中津川が“ミニ四駆の聖地” になれば」と期待を寄せています。
纐纈社長は「ミニ四駆は手と頭を使い、子どもたちが科学やものづくりに興味を持つきっかけになる遊び。大人の改善力や考える力にもつながるので、今後も楽しみながら応援していきたい」と話しています。
