
年間50万人以上の観光客が訪れるとされる中津川市の観光名所・馬籠宿。その玄関口に地元住民らでつくるNPO法人「馬籠村」が運営する“観光と防災の拠点”「馬籠宿(インフォメーション・ビジター・防災センター)」が誕生しました。
観光客の中でもインバウンドの占める割合が多く、約600㍍の街並みは通年、外国人で賑わっていますが、観光案内所は、坂の中腹にある一カ所のみ。 ニーズに合ったスポットの紹介や、「バスに乗り遅れた」などの困りごとに、対応しきれないのが現状でした。
そこで、新たな受け入れ態勢を今後整備していくために、同NPOがクラウドファンディングで資金の一部を募り、馬籠宿の入り口にある旧店舗(約200平方㍍)を借り受けリノベーション。昨秋から、観光案内や荷物の一時預かりを行い、観光客のニーズに細かく対応しています。
大脇和人理事長(63)は、「馬籠宿は、神坂スマートICを活用した広域的地域活性化のキーポイント。水の便が悪く、過去4回の大火に見舞われてきた馬籠の防災拠点としても整備していきたい」と、さらなる機能の充実を計画。
島崎藤村のひ孫で、馬籠で土産物店とカフェを営む同NPO副理事長の島﨑恵さん(60)=写真右=は、「単なる観光地ではなく、文化のある風土を生かし、体験メニューの提供やガイドの養成に力を入れたい」と話し、施設内で姪(藤村の玄孫)がデザインしたTシャツ(3000円)など、土産物の販売も始めました。
川合浩二施設長(52)=写真左=は「最高の立地を生かして最大限機能するためには、資金が必要。ご寄付をいただいた方には、ヒノキ製の通行手形にお名前を入れ、当施設に未来永劫飾らせていただきます。ぜひ、ご協力を」と呼び掛けています。問い合わせは同NPOホームページ、TEL.0573(64)2750 同施設へ。