7年前閉校した恵那市明智町吉良見の旧吉田小学校跡地が、障害者福祉事業所と老人ホーム・デイサービスセンターを備えた複合施設「いきいき邑(むら)」に生まれ変わります。目指すのは、誰でも、生涯、いきいきと暮らせるニューコミュニティ。旧校舎を再生した「いきいき邑 楽舎(がくしゃ)」=写真上=1階フロアーにオープンします。
『いきいき邑』を運営するのは、春日井市に本社を置き、有料老人ホーム、デイサービスセンターをはじめ、人の暮らしを支えるさまざまな事業を幅広く展開している朋(ほう)優(ゆう)。
3年前、同社が目指す「いきいき邑」構想を具現化する場として、旧吉田小学校跡地が浮上。「自然に恵まれた学び舎を、互いに支え合い、いきいきと暮らせるニューコミュニティに」と取り組んできたものです。
校庭には今秋開業を目指し、デイサービスセンターとナーシングホーム(住宅型有料老人ホーム)を建設中=写真。近くの旧JA吉田跡地(大田)には、「いきいき邑」みんなのテラスが完成し、在宅緩和ケアを目指した訪問看護・訪問介護ステーションと相談支援事業所が事業を開始。今夏には、居宅介護支援事業所とカフェ・ダイニング「ここち」も稼働を予定している。
昨年、地域の遊休農地や農業施設を活用して付加価値の高い農産物を生産する農業法人「いきいきファーム」も立ち上げ。実働しています。
恵那市から指定管理を委託された明智駅前の駅前プラザでは、カフェと地元野菜の直売所を運営=写真。7月1日にはカフェをリニューアルした「アケチカケル」をオープンするなど、「いきいき邑」は本格的に動き始めています。
●「楽舎」とは
旧吉田小校舎をリノベーションした「楽舎」が目指すのは、安心して過ごせる居場所であると同時に誰もが自分のペースで成長してゆける場。1階には、未就学児対象の児童発達支援と、小学1年生から高校3年生までの発達が偏り学習や運動に遅れを感じる児童・生徒を支援する放課後等デイサービスの多機能型事業所「アソブとマナブ」を開設。未就学の年齢から18歳まで、切れ目なく継続的に支援することで発達を促し、子どもたちの可能性を広げます。
さらに、その隣では就労継続支援B型作業所「クリエイトカンパニー」を開設し、18歳以上の就労困難者を支援。強みは、複合施設「いきいき邑」ならではの“雇用を生み出す力”。
今秋、オープン予定のデイサービスセンターやナーシングホーム、いきいきファームには、それぞれの能力や適性を生かせる仕事がいっぱい。「クリエイトカンパニー」に通う人々は、文字通り「いきいき」と働くことができるのです。
中心になって取り組んできた朋優恵那エリアマネージャーの平子洋さんは「地域の方々の心の拠り所であった吉田小が、懐かしい学び舎のたたずまいを残しながら、バリアフリーで明るく清潔感あふれる居心地のいい空間に生まれ変わりました。発達支援や介護などに関する相談や施設の見学、求人など、気軽にお問い合わせていただきたい」と話しています。問い合わせは0573-59-8540