「本場で本物のイタリアンを学びたい」という夢を実現。イタリア・フレンツェのミシュラン掲載店で修行しシェフに抜擢された矢先、コロナ禍で帰国を余儀なくされた若き料理人が、故郷・中津川で新たな挑戦を始めました。
父親が創業したJR中津川駅前の飲食店「三喜屋」で、本格的なイタリア料理の提供を始めたのは、金山盛海(もりうみ)さん(25)。
中津商業高校、調理師専門学校を経て名古屋市内のイタリアレストランで5年間修業。資金を貯めて一昨年、イタリアに渡り、念願だった有名店で修業する夢を実現。
言葉の壁に苦しみながらも、天性のセンスと不断の努力が認められ、わずか1年でシェフに抜擢。「これから」という時、イタリアで新型コロナウイルスの感染者数が爆発的に拡大。空港が封鎖される直前の昨年4月、急きょ帰国し、2週間自主隔離。夢半ばで帰郷しました。
その後、家族で話し合い、長年、居酒屋として営業してきた同店で、従来のメニューに加え、イタリアンを提供することに。
名古屋時代に培ったルートを生かして黒トリュフ等、地方では入手困難なイタリア産現地食材を調達。
自家製パスタや中津川産ジビエ、自家栽培の新鮮な野菜などを使い、リーズナブルな価格で提供されるおしゃれでボリューミーなイタリアンはたちまち評判になり、
着実にファンを増やしてきました。先月来の緊急事態宣言下でもテイクアウト(900円—)は好調で、コース(3000円—)が大人気。
金山さんは「料理では、東京、名古屋、イタリアのレストランに負けないくらいの自信があります。将来は自分の店を持ち、全国からお越しいただける名店にしたい」と張り切っています。